目指せさらなる高み‼︎さら高の麻雀レポート

さらなる高みを目指す女子大生の求道の轍。

天鳳民列伝Vol.7"じぇる"

皆さんは関西に存在する「じぇる」 という伝説を知っているだろうか。


天鳳九段

最速最強

スーパーデジタル

ヴィーナスの選択

 

すべてじぇるさんを表す異名である。どっかで聞いたことあるようなものも混じっているが、 気のせいである。すべてはじぇるさんを表している。

 

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彼の残した功績は数えきれず、天鳳界、 ひいては麻雀界において強い影響力を持っている。 彼の一言は息吹となりて時に新たな命を生み出す春をもたらし、 時に極寒の冬をもたらす。 彼の歩いた足跡の一つ一つが伝説なのだ。

 

そんなじぇるさんと私が初めて出会ったのは2019年2月。青ちむさんが関西を訪れたことをきっかけに開催された天鳳オフ会の打ち上げの席だった。


私はこの日、 一身上の都合により麻雀には参加できなかったので夜の飲み会から参加したのだが、 現場に到着するともうみんないい感じに出来上がっていた。

 

爽やかに酒を楽しむはるにゃむさん天鳳クソゲーと断じてやまないあっきーさんと初めて出会ったのも実はこの時(だと思う)なのだが、それらの思い出を霞ませる強烈な男がそこにいた。

 

 


「さらたかしゃんでつか~~!?」

 

 


ハイトーンの少し舌足らずな声。
振り向くと、 おしゃれなツーブロックパーマダンディな髭をたくわえた青年がいた。

 

それがじぇるさんとの初めての出会いだった。

実はじぇるさんとリアルで会うのはこの時が初めてだったが、「 みんはや」 という早押しクイズのアプリで何度か対戦したことがあったので全く面識がないというわけではなかった。

 

ネット上でも若干舌足らずな雰囲気を感じていたが、 まさかリアルでも同じ口調とは思っていなかった。

 

 

「ボキが天鳳九段のじぇるでつ~。 さらたかさんのクイズいつも楽しんでまつよ」

 

 

じぇるさんはそう言ってハグを求めてきた。 ものすごいアメリカンな挨拶だ。 もちろん拒否する理由もないのでじぇるさんと熱い抱擁をかわしたその時…

 

 

 

 

 

 

 


ブビビッ

 

 


なんとじぇるさんは結構な音量で湿度を含んだ屁をこいたのだ。初対面で、しかも結構オシャレげなお店で、 ハグをした状態屁をこかれるという経験は生まれて初めてだった 。

 

 

「ついつい出てもうたわ~」

 

 

恥ずかしそうに手で顔を覆うじぇるさん。

 

そうだよな、 まさか意図して屁をこいたわけではないだろう。

 

私は危うくじぇるさんを誤解するところだった。 まあまあ酒臭かったし、 酔っ払って少しだけ括約筋が緩んでいただけだろう。


こうして私はじぇるさんとセンセーショナルな出会いを果たしたのだが、この後も会えば会うほどじぇるさんという人間の深みを知っていく ことになった。

 


ある時じぇるさんは麻雀の大会で親満貫をあがり、

 

 

「ルルルルルルルォン!!!12000の2枚~~~!」( 祝儀はないルール)

 

 

と発声。初めて親満を和了した大学生みたいになっていたが、これはいつまでも初心を忘れるなというメッセージだ。と同時に祝儀ルールを想定して収支戦でも期待値の高いリーチだということを伝えたかったのだろう。

 


またある時は、
嬉しそうにリーチをかけたじぇるさんに私が追っかけリーチをした。

 

するとじぇるさんは、

 

 

「いいんでつか?ぽきに逆らうリーチなんかかけて」

 

 

と言いながらウキウキしながら私の手牌を覗いてきた。

 

私の手は
なんかの両面待ち 66999m


みたいな感じだったのだが、 ウキウキで手牌を覗きに来たじぇるさんは私の手を見た瞬間、

 

 

「あっ…ふ~ん。そういうリーチね…」

 

 

と急にテンションダウン。

「まさか6-9mじゃないよな?」 と思って流局後に手牌を覗くとばっちり6-9m待ちで草だった。

 

しかし、よくよく思い返せばじぇるさんが「自分の待ちが薄い」という情報を表情で漏らすなんてそんな初歩的なミスをするだろうか?

この時じぇるさんが何を考えていたかは計り知れないが少なくとも深い思考を持って私の手牌を覗いていたのだろう。

 


またある時。

じぇるさんの手を後ろ見していた時のこと。

 

23345p 777m 456s 白白

 

みたいな手でテンパイしたじぇるさん。確かドラが一丁あったと思う。もちろんリーチをかけるのだが、リーチ後に私の方を向き、

 

 

「こりはココ(4p)ツモったら高めでつよさら高さん」

 

 

とウキウキし始めた。そして直後、しっかり宣言通り高めの4pをツモ。


私はパッと見て三色もイッツーもないのに何が高めか?と思ったのだが、すぐにその意味を理解した。テンパネするということか!

 


「チュモ~!

777mの暗刻で4符!

白白の対子で2符!

ツモで2符!

234 35でカンチャンにとれるから2符!

テンパネ1300-2600!」

 


さすがじぇるさんだ。 瞬時にこのテンパネを計算できるのは相当に麻雀が強くないとできないぞ。私は心の底からじぇるさんに賛辞を贈った。

 

 

 

 

 

 

 

 


こがらしまる「4+2+2+2でちょうど10符だから1000-2000じゃね?」

 

 

一瞬、場が微妙な空気に包まれる。

確かに言われてみるとテンパネには2符足りない。 まさかじぇるさんが計算を間違えたのか? あれだけテンパネイキリをしたのに。私は背中に冷たい汗が流れるのを感じた。しかし、その不安は杞憂だったとすぐに知る。

 

 

「…。ぽきはね、みんながちゃんと点数計算できるか試したの。 良かったわ~みんなが何も考えんと点数支払わなくて」

 

 

さすがじぇるさんだ。

まさかじぇるさんが計算をミスするなんて一瞬でも考えた私が愚かだった。じぇるさんは私を含め、同卓者がちゃんと頭を使いながら麻雀を打てているか試していたのだ。

 

このような心遣いができるプレイヤーはそうそういない。 私のじぇるさんに対する評価は高まる一方でとどまるところをしらなかった。

 

 

このように、我々ではじぇるさんの域に到達することは容易ではないが、じぇるさんに憧れるじぇるキッズの皆さんはまず形から真似をしよう。


じぇるさんといえば、会話の時に入れる独特のモーション「じぇる語」 と呼ばれる(私がそう呼んでいる)独自言語を使用することで有名だ。

 

 

まず、モーションについて。

右手をグーにして、人差し指だけを伸ばそう。モノを指差すときの形だ。そのまま真っすぐ腕を伸ばし、胸の高さで停止。

 

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この時、 肘が伸び切っているので力を抜いて腕で「逆への字」 を作るように意識しよう。 そして手首にスナップをきかせながら肘から先を上下させる。

 

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これが有名な「じぇるモーション」である。 この動きを織り交ぜながら話すだけでも格段にじぇるさんっぽくなる。

 

次にじぇる語だが、これは習得が難しい。 これまでじぇる語を学術的にまとめた論文は存在しないのでもしかしたらこの記事が世界初のじぇる語に言及した書籍となるかもしれない。


まず一人称は「俺」や「私」ではなく「ぽき」または「ボキ」 にすること。

 

そしてじぇる語には「です」「ます」 という言葉は存在しない。全て「でつ」「まつ」と発音すること。そして 基本のイントネーションは関西弁だ。

 

あと、 女子が不快に思うランキング上位にある黄色い顔のやつの絵文字( androidだと少し仕様が違うかもしれない) をつければ完全にじぇる語だ。

 

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ここで例文を見てみよう。


例「ぼこなつさんの運量の低さを露呈する結果となってしまいました。残念なことにラス争いのライバルが私だったのがぼこなつさんの敗因です」

 

じぇる

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こんな感じだ。 リアルではアクセントを関西弁に近付けてじぇるモーションをつければ完璧だろう。今回はついていないが😘や😃、😅などの顔文字は基本的には語尾につけよう。

 

まだまだじぇるさんに関する逸話は尽きないのだが、今回はここで筆を置く。

 

本物のじぇるさんに会いたい人はぜひ大阪を訪れてほしい。

 

じぇるさんはアツイ麻雀打ちなので来るものは拒まない。