目指せさらなる高み‼︎さら高の麻雀レポート

さらなる高みを目指す女子大生の求道の轍。

【番外編】フリー雀荘に潜む悲しき怪物

麻雀が老若男女問わず楽しめる高度な頭脳ゲームであることは疑いようもない。

 

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一昔前までは、雀荘というのはヤクザが経営する賭場というイメージもあったかもしれない。
かくいう私も初めてフリー雀荘に行ったときはビクビクしながら入店したものだ。
(第3話参照https://saranarutakami.hatenablog.com/entry/2019/08/04/022246

 

 

 


しかし、今では「飲まない吸わない賭けない」 ことをモットーにした健康麻雀を打てる店が街にあふれている。

 

Mリーグの影響もあり、 若い女性が麻雀に興味を持つ時代が到来しているのである。

 

 

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さて、ここで私が一つ問題提起したいのは、せっかく麻雀業界が幅広く門戸を開いているにも関わらず、 肝心のプレイヤー側にあまりにも凶悪な怪物【フリークス】が多数存在するという事実である。

 

 

 

 

Mリーグで好きなプロが出来て、麻雀のルールも覚えてきた。天鳳やMJである程度の成績を残せるようになってきたし、 そろそろ雀荘にも行ってみるゾッ!

 

 

 

 

と思っている方々もたくさんいるだろう。

 

 

隠しても仕方ないので単刀直入に言うが、フリー雀荘には誇張抜きの怪物【フリークス】
生息している。


もちろん怪物は割合でいえば客全体の数%しかいないので、遭遇する確率は低いが、事前にどのような怪物が存在するのか知っておいて損はないと思う。

 

 

というわけで今回は私が今まで観測した怪物図鑑を作成した。

 


期待を胸に初めての雀荘に足を運ぶ諸君が絶望しないよう、怪物の特徴と合わせて対策もご紹介したいと思う。

 

では早速いってみよう!

 

 

 

 

 

No.001
強打マン

遭遇率:★★★★★
危険度:★★☆☆☆
不快度:★★★☆☆(程度による)

総合評価:C

 

最もポピュラーな怪物。年配の人に特に多い気がするが、 麻雀覚えたての学生という感じの若者の姿をしていることもあり見た目による判断は難しい。

普段はおとなしいのに、立直をかけたら(または受けたら)突然強打マンに変身するワーウルフ的なタイプも存在する。
セットとかでウケ狙いでやられる分には構わないが、知らない人にバチバチ強打されると不快というかただただ恐怖である。あまりにも強力な強打をしているとメンバー(店員)が駆除してくれるが、稀にメンバーが強打マンの場合もあるので、我慢できなくなったら店長や主任クラスに通報しよう。

 

 

 

 

 

No.002
さすらいの三味線奏者

遭遇率:★★★★☆
危険度:★★★★☆
不快度:★★★★★

総合評価:A

 

昨今のフリー雀荘ではかなり凶悪な存在。場末の雀荘には便所裏のダンゴムシの如く蠢いていると聞くが、チェーン店ではメンバー達の熱心な駆除活動により、ほぼ見かけることはなくなった。


この怪物は比較的年齢層が高めな(壮年~老年)世代に多い気がする。

リーチをかけたあとに「安牌ないよ~」 などと言いながら危険牌を切っていたらほぼ100%ダウトである。注意しよう。


三味線の演奏が始まった後に待っているのは、だいたい本手の押し返しなのでリーチ者の現物はS級危険牌となる。特に要注意だ。


しかしまあ三味線に関しては良くも悪くも信用してはダメだというのが私の見解だ。
口三味、手三味、腰牌などはあまり参考にせず、視覚情報を頼りにするのがいいだろう。

 

 

 

 

 

No.003
一点読みおじさん

遭遇率:★★★☆☆
危険度:☆☆☆☆☆
不快度:★★★★☆

総合評価:D

 

麻雀において最も重要なスキル"読み"を限界まで極めた存在。
リーチ者のアタリ牌は全て見えているので当然ビタ止めし、「 やっぱりソコだよネ~」と嘯いてくる。


流局したときは当然のようにビタ止めした牌を見せびらかしてくるが、こちらが手を空けるまでは大体沈黙している。


完全にすべてを読み切っているので放銃することはない…… と思いきや、たまに放銃するとわかっているのにアタリ牌を出し「やっぱりあたるカ~wwww」 と慈悲深い心の一端を見せてくれる。


実害はないが、非常にうっとうしい存在である。


「2-5sデショ!?」と一点読みされたら34sを見せて「 さすがっす!」と言い、いい気分にさせた後に「まあもう5sあるんですけどね」と見せびらかしてやろう。

 

 

 

 

 

No.004
常連風の害獣

遭遇率:★★★★★
危険度:★☆☆☆☆
不快度:★★★★☆

総合評価:B

 

大体どこの雀荘にも2人~3人程度いる。
注意したいのは"常連"と"常連風の害獣" は似て非なる存在ということである。


この怪物の特徴はメンバーに対して横柄な態度をとる(名前の呼び捨て・乱暴な言葉遣い)、やたら自分の手を解説する( お前の手牌進行には誰も興味がない)、案内される卓の指定が多い(多少の同卓希望なら別に良いが度が過ぎる)、など。

 

とにかく不快な態度が目に余る。「打ってやっている」 という態度が透けて見える。


「 この店では俺の注文するドリンクを覚えて初めて一人前だゾ」という頭の悪すぎる妄想を本気で信じているようだ。


少なくとも私がこれまで遭遇した同種の害獣は全員麻雀が不得手だったが、雀荘というフィールドで麻雀が上手じゃないのになぜそこまで自信が持てるのか、永遠の謎である。

 

 

 

 

 

No.005
セクハラおじさん

遭遇率:★★★☆☆
危険度:☆☆☆☆☆
不快度:★★★★★
総合評価:C

 

少なくとも男にとってはほぼ害はない。

そういう意味ではゴキブリやゲジゲジと同じ不快害虫といえるだろう。女性の客・メンバー・プロにやたら馴れ馴れしい態度で接しており、セクハラ紛いの言動も散見される。


まあ女性側が嫌じゃないなら別にどうでもいいのだが、若い女性が中高年のおっさんにセクハラされているのを見るのはやはりいい気分はしない。

 

さらに彼らの最大の特徴は雀荘だけでなく、Twitterなどにも出現しがちという点である。

 

この記事を読んでいるあなたが女性であるなら毅然とした態度で接することが大切だ。一度距離感を誤るとどんどん過激な発言をしてくるので最初の時点で壁を作ろう。

 

 

 

 

 

No.006
場を取り仕切るモノ

遭遇率:☆☆☆☆☆(激レア)
危険度:★★★★☆
不快度:★★★★★
総合評価:A

 

後にも先にも一回しか遭遇したことがない固有怪物【 ユニークモンスター】だ。


ルール説明を受けていたので怪物は初めての来店だったはずである。にも関わらず、やたらと卓の責任者ぶる。

 

ゲームが終了したら「 ラスト!優勝は〇卓の方!」と高らかに叫ぶし、点数の受け渡しの時も「バチン(引きヅモの音)! メンピンツモドラ! イチサンニロクなのであなたは1500で払ってください! 200バックします」とスムーズな点棒移動を指示してくれる。

 

 

私はそんなことより、なぜ「ツモ」 発声をしないのか疑問でえていた。

 

事件は私がラス半をかけたゲームで起きた。


南場に入った時点でトップ目の親が怪物。

3着目の私は絶好のタンヤオピンフの立直をかけた。結果は一発でのツモ。しかも2-5m待ちで赤5mを引いての和了だった。

心の中でガッツポーズを決めながら裏ドラをめくるとなんと雀頭がのった。

 

苦しい展開が続いていた私は、


「ツモ!3000-6000です。(リーチ・一発・ツモ・ ピンフタンヤオ・赤・裏裏)」

と元気に申告した。

 

 


「はい!!」 とやたら元気な返事をして親の怪物が6000を置いた。なんか下家のおじさんが首を傾げてフリーズしていたが、彼は卓を回すため速攻で牌を落としていく。

 

 

そして次の局が始まり、山が上がってきた時だった。

 

 

 

 

「…ツイた~。16000点!」

 

 

 

 

 

 


…?
何言ってんだこいつ?と思ったが、聡明な私の脳裏に先ほどフリーズしていたおじさんの表情、いつも以上に牌を落とすのが速かった彼のどこかほくそ笑んだ表情が浮かぶ。


そして、すぐにその意味に気が付いた。

 

①立直、②ピンフ、③タンヤオ、④一発、⑤ツモ、⑥赤、⑦裏、⑧裏


そう、さきほどの3000-6000は実は4000- 8000だったのだ。


対面に座るクソ野郎は「プククク…www」と笑っていた(マジでプクククって発音してた)。

 

 


誤申告をしたのは自分が悪い。

これは間違いない。

周りの人に訂正されなかったからと言ってそこに文句を言うのはお門違いだ。

しかし、こいつの「わかっていたにもかかわらず、間違いに気付く前に速攻で牌を落として、しかもその後煽ってくる」 というの

はいくらなんでもヤバすぎないか?

 

とはいえ、ハネマンツモによってトップに立ったのでこの時点では「あー、ミスったな」くらいにしか思っていなかった。

 

 

 


事件はまだ終わっていなかったのだ。

 

 

 

 


オーラス、依然トップ目で迎えた私と4着にまで落ちた怪物。しかし点棒はフラットで満貫一発で順位はどうとでも変わる状況だった。

 

そんな中、怪物から魂のリーチ


粘りに粘って全員がベタオリしているようだったが、 ハイテイが彼に回り、嫌な予感がした。

 

 

 

 

 

 

「ッパアアアァァァン!!!(力強い引きヅモ)

 

ラストッッッ!!!2000-4000の200円オール!!!! !!」

 

 


ラス半をかけていて本当に良かった。
私は心の中からそう思い、 200円と2000点を置いて雀荘を後にした。

 

 

 

 

No.007
自分を無敵と勘違いしてきたメンバーの寿命は短い

遭遇率:★★★★★(常勤のため)
危険度:★☆☆☆☆
不快度:★★★★★
総合評価:S

 

 

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なんとこの怪物は客ではなくメンバー(店員)である。 これから雀荘に行く人は店選びの基準に客層だけでなく、どのようなメンバーがいるのかもよくチェックしておいた方が良いと分かる好事例だ。

 

さて、この怪物について語るにはまず私個人のメンバー観を説明せねばなるまい。

 

雀荘メンバーは勝負の場に立ち客を楽しませなければならないという店の性質上、過剰な忖度はしなくてもいいが最低限の礼儀はわきまえなければならない…という微妙な立場に置かれていると私は考えている。

 

この怪物は、非常に繊細な距離感を誤ってしまった者たちの末路といえよう。

 

 

今回はこの怪物と私のあるエピソードを紹介する。

 

 

とある大手チェーン店。最近この店に通い始めた私は今日もいつものようにフリーを楽しんでいた。この店は近隣店舗に比べて"麻雀ガチ勢"というメンバーよりも「麻雀打てマスよ、俺」 という感じの学生っぽいメンバーが多かった。

 

 

何ゲームか打っていたところ、客が2人ラス半。2欠けになった。


すぐに副店長と主任が飛んでくる。メンバー2入りでの続行だ。ここまではよくあるフリー雀荘での光景。しかし、事件は突然起こった。

 


「副店長!!!ちょっと待ってくださいヨ!!!!」

 


席に座ろうとした副店長の後ろから大声が響いた。


声の主は若々しい新人メンバー(近くの大学生)だった。彼こそがこの店に巣食う怪物だったのだ。

 

 

副「ど、どうしたんだよ怪物くん」
怪「俺、打ちますよ。本走入らせてくださいよ!!!」
副「ええぇ~?いや、俺と主任で入るよ。 君さっきも打ってただろ?少し休憩しなよ」

 

 


怪物「さらなる高みさんがいるじゃないスか!!!!!俺、 さらなる高みさんと打ったら勝てるから打ちたいんスよねェェェェ ~~~~~wwwwwwwwwwww」

 

 

 


副「!?!?!?!?!?」
主任「^^;;;;;;;;」
ワイ「は?」

 

 

 

私は非常に気分を害した。仲の良いメンバーに煽りで言われるならいいが、彼と私はほとんど絡みがない。同卓したのも数回程度だし、会話もまともにしたことがない。

 

それなのに「 勝てるから同卓したい」っていうのは完全に下に見られているということに他ならなかった 。


ここで彼と私の実力を比べることは本題ではないので割愛するが(少なくとも私は彼に劣っているとは思っていない)、客に聞こえるところで普通そんなこと言うだろうか?

 

 

耳元で「お前は俺より弱ぇから逃がさねぇよ雑魚が」 と言われているのと一緒だ。

 


関西一のポーカーフェイスと名高い私だが、 顔に不機嫌さが漏れ出たのだろう。
副店長が必死に怪物をなだめはじめた。

 


副「ま、まあ怪物くん。とりあえずここは俺が入るからさ、 立ち番しといてよ(小声)」

 

 

 

 

怪物「いや!!打たせてください!!! マジであの人だったら勝てるんスよ俺!!!!(大声)」

 

 

 


1分くらいこのようなやり取りが続いたが、 根負けしたのか副店長が退き、怪物と同卓することになってしまった。

 

「仏の顔も三度まで。さらなる高みの顔は何度でも」 のキャッチフレーズでお馴染みの私だが、携帯を開いて用事を思い出したフリをしてラス半をかけた。

 

 

ちなみにこの半荘は私の3巡目親リー(リーチ・タンヤオ・ ドラの両面)を怪物が無限に押してきて追っかけリーチ → 私が辺3pを一発放銃(リーチ・一発・ドラ・裏) してラスを引いた。

 

 

3pは私の雀頭だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いかがだっただろうか?
よく見かけるモノから、かなり希少なモノまで幅広くご紹介できたと思う。


誤解を招かないよう繰り返して言うが、雀荘の客はこんな怪物【FREAKS】ばかりではない。 そして本記事は特定の個人や雀荘を貶める目的で執筆したものでもない。

 

麻雀は4人で打つゲームだ。 人と人との関係を大切にすることはゲームに勝つよりもはるかに重要なことである。

 

もし、怪物の要素に心当たりのある方がいらっしゃったら少しずつでも改善していただければ嬉しいし、心当たりのない方も「 自分は関係ねぇよ」と思わずに、常に戒めの心を持って麻雀を楽しんでほしいと心から願っている。

 


本当の怪物は今回紹介した彼らそのものではなく、 人間の心の奥底に潜んでいる。


自分が明日もヒトでいられる保証はどこにもないのだ。

 

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