【番外】河のせせらぎ、耳を澄ませば牌の音
どうも、さら高です。
皆さんは麻雀をやってる時に河をちゃんと見ていますか?
河は重要な情報源です。相手の速度、打点、待ちなど様々な情報が散りばめられています。正しく河を見れば、非常に有利にゲームを進めることができます。
河をしっかり見ることができれば上級者といえるでしょう。
しかし、河読みは高等技術なので一朝一夕では身につきません。おまけにどういう所に注目すればいいか、ポイントが多すぎてなかなか上手にできないですよね。
今回は僕が実戦譜を用いて河のどこを見て何を考えているか解説します。
特上卓で苦戦している方には特にオススメの内容なので、この記事を読んでさらなる高みを目指しましょう。
まずはこの場面。
親のリーチ一発に5sを持ってきました。
親はドラ切り立直を敢行しており、物騒な気配がします。
こちらは2000点のシャボ聴牌。
特に和了したい手でも場面でもないので、聴牌の継続は一応可能な8sを切るべきでしょうか?
様々なパターンを検討してみましょう。
まずは敵の河に注目。
2sと8sが切られていますね。
これはいわゆる中筋というもの!
34 67 などの2-5-8sのリャンメン形は否定されているのです。
つまり5sが当たるケースは
・シャボ
・単騎
・46のカンチャン
・複合形
です。
ひとつずつ解説します。
まずはシャボのケース。
ハッキリ言って否定できる材料が何一つありません。万が一シャボに放銃したら100%赤持ちなので最低でも7700の放銃になります。
初っ端から5sを切るべきではないという結論が出ましたが、続けます。
次に単騎のケースを解説します。
七対子なりなんなりで単騎になるということは往々にしてあるでしょう。
ですが、皆さんが七対子聴牌して5sと8s残ってたら普通5s切ってリーチしませんか?
わざわざ中筋とはいえドラを切って5sに受けるでしょうか?
8sで和了するのと5sで和了するのでは打点効率が全く違います。
8sなら問答無用で12000。ツモや一発で18000。裏ドラがのれば24000まで見えます。
これが祝儀10000点相当のピン東フリーとかで待ちが金・ゼブラ・青5sとかならなくもないでしょうが、天鳳においてはほぼ有り得ないでしょう。
要するに、全くないとはいえませんが、単騎のケースは大体否定できそうです。
ですが、その心理をついての8s切りリーチも充分あり得るので5s切りは念のためやめておいた方が良さそうですね。
次、46カンチャンのケース。
この待ちになっているということは、
4 6 8の形から8sを切ってリーチしているということになります。
ドラを切って打点を落としてまで46カンチャンに受ける理由はないはずなのでこれは完全否定できそうですね!
ドラ表示牌が7sなので、68カンチャンが枚数では劣りますが、それでもここは4切りリーチとするはずです。
しかし、よもやということがあります。
456の三色を作っているケースです。
今回河に4m5mがたくさん切れているので可能性は低そうではありますが、全くないとはいえません。
やはり5sは切らない方が良さそうですね…
中筋の危険なところはこういうところです。
中筋で放銃したら大体高いということを覚えておいてください。
最後に複合形のケース。
①4445sの3-6,5s待ち
②5666sの4-7,5s待ち
③3335の4,5s待ち
他にもあると思いますが、とりあえずこの3つを検討していきます。
①4445sの3-6,5s待ち
4sが二枚切れているのであり得ませんね。無視して良さそうです。
②5666sの4-7,5s待ち
6sを自分が二枚持っているのであり得ません。
③3335の4,5s待ち
否定できません。
入り目が何かわかりませんが、33 5 8sと持っているところに3が入ったとかあり得ます。
これは危険なので5sは切らないでおきしょう。
さて、正確には透けてはいませんが解析によって5sは中筋とはいえ充分危険ということがわかりました!
ここでさらなる高みの一打。
!?
なぜ5sを切ったのか困惑している方も多いだろう。
理由は簡単だ。
それは僕がここまで延々と語ってきたことを考えながら打っているわけではないからである。
この時の僕は「中筋やから通るやろー」とテレビを見ながら5sを切っていた。
上級者の目にとまると怒られそうだが、これくらいラフでも七段になれてるので皆さんも必死こいて河を見て疲弊するよりは打数を重ねることをオススメする。
一つずつ身につけていって、いつか河を見るのが自然なこととなった時が"上達"なのではないだろうか。
僕のような盲目の雀士が失った点棒を運だけで取り戻す。それが天鳳というヒューマンドラマの醍醐味です。